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ブリューゲル「バベルの塔」展 [■ART]

●HP・・・http://babel2017.jp/

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ブリューゲルの「バベルの塔」の油絵は、思ったより小さかったです。
フェルメールの時も同じことを思ったのですが、フランドル絵画は室内装飾として発展した面もあるので、教会用のそれよりも小さい絵画が多いですよね。
だからかはわかりませんが、バベルの壮大なスケール感では画面が窮屈と感じるくらい小さかった。
勿論それで絵画の素晴らしさが損なわれているわけではありません。 オペラグラスでつぶさに見ていると、色々な発見があって面白い。人物から割り出すと塔の高さは500メートル、面積は東京駅周辺がすっぽり入る位の大きさでした。
また、隣接している映像コーナーでは、バベルの内部構造にフォーカスしたCGが秀逸でした
滑車や人の動きを再現しているので、バベルが本当にあったら・・・と具体的に想像でき楽しいです。

しかし、ブリューゲルがこれほどボスの影響を受けているとは知りませんでした。
ボス没後50年後にボス・リバイバルがあったようで、ネーデルランドの画家たちはこぞって模倣したそう。
ヒエロニムス・ボスのモンスターたちは日本の妖怪のようにグロテスクだけど滑稽。この不穏さが大好きです。
今回は銅版画が多かったので、A3ほどの大きさの画面にみっちり描き込まれた異形の者たちを目で追うだけで、日が暮れそうです。

アントニウスの誘惑.jpg
↑ブリューゲル「聖アントニウスの誘惑」

ボス.jpg
↑ヒエロニムス・ボス「快楽の園」部分

展覧会の構成は、木像の聖人彫刻群から、アカデミーの技法を習わずに発展した職人画家たちの時代を経て、イタリア留学などでアカデミックな技法を得てやっと洗練された絵画へと変貌するネーデルランドの絵画の歴史を追います。
最後にはボスやブリューゲルに結実するんですよね。
ボスは正統派というよりは凄く特異性がありますけれど。

それまでバベルに挑戦した画家達がスケールを描ききれなかった事に対し、ブリューゲルがやっとこさ表現できたことで彼の素晴らしさを褒め称える展示になっていましたが、私はバベルにデジャブをずっと覚えてたんですよね。
それが何かをやっと最近突き止めたのですが、それは「サザエ」。
緩い傾斜の螺旋といい、所々窪んでいる穴など、バベルにそっくりだと思いませんか?
案外、ブリューゲルは自然界からヒントを得たのかもしれませんよ!


サザエ.jpg

余談ですが出展作品中に【聖カタリナ】と【聖クリストフォロス】が頻出。
カタリナはローマ皇帝に背きキリスト教に殉じたインテリ女性。 クリストフォロスはキリストを背負った川の渡し守。
厳かな宗教画と思いきや、幼児キリストと巨人の後ろにボスワールドが炸裂。
卵の殻のなかに住まう小人やらが楽しげに描かれています。
ブリューゲル展といいつつ、中身はボス展といって過言ではない展覧会でした。

2017-06-13T21:27:22.jpg
↑バベルを彷彿とさせる、全く関係ない現代アートの展示


2017-06-13T20:21:30.jpg
↑HIBIKIでお茶を楽しみました

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