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イコライザー [アクション・アドベンチャー]

満足度★75点


イコライザー [SPE BEST] [Blu-ray]

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■殺しのDIY 一人でできるもん

トレーニング・デイ」「極大射程」のアントワープ・フープ監督が、またも良作を生み出した。
渋い、ひたすら渋い。映像も美しければ、無駄もなく過剰でもないアクション。わびさびが効いている。

ホームセンターで働きながら都会の片隅でひっそりと暮らす元CIAの男が、ロシア系マフィアに利用され虐げられている若い売春婦の苦境を見るに見かねて、封印していた自分の力を解き放つ。

毎日のルーティンがまるで己の存在を証明するかのような、ダイナーでの深夜読書。
本やナプキンの置き位置、座り方一つ全てが整っていることが「違和感」を察知するための儀式のよう。CIAの性だろう。途中その読書の意味が明かされるのだが、彼が背負った業とくびきが垣間見えて唸ってしまう。

私たちは別世界と考えている暴力の世界というのは、カフェや通りなど何の変哲もない普通の場所に存在し、様々な要因があってすれ違っているだけで、ふと振り返れば実はそこにあり、少しのきっかけで接触できてしまう。
そして濃い夕闇のようにしみ出てくるマフィアのような存在は、払っても払っても別の場所から再びわき出してくる。

現実社会でもストーカー殺人や家庭内暴力など、報復が恐ろしくもあり法でも対処できず、被害者も周囲もどうしようもない事件はごまんとあって、そんな事件を見聞きするとロバートのような男がいればなぁと切望する。

それにしてもこのロバート、いわばデンゼル・ワシントンだが、あまりに只者ではない雰囲気がありすぎて、同僚には過去の職業を詮索されるほどなのに、テリーのための手切れ金をもって訪れた彼の正体をマフィアは見抜けないのだから、慢心というやつだね。

アメリカ支部(?)の失態と犯人を捜すため、本国から送り込まれてきた幹部はもう絵に描いたような冷酷な奴で、およそ人間らしい感情を持ち合わせていなそうだが、言動や立ち居振る舞いに一つの美学すら漂ってくる。
演出と俳優の妙である。

引くに引けなくなり、真っ向勝負になると腹を決めたロバート。
かつての上司に会いに行くのだが、加勢や武器を求めるのではなく殲滅させる「許可」を求めただけだった。
はなから一人でやる気ってところに痺れる(笑)。
資金も潤沢、しかも元スペッナズの戦闘員という厄介な相手に、 ロバートは自分のシマでもあるホームセンターで、ちょこちょこ武器をDIYしながら戦うのである(笑)それが足がつかないことにもなるのだが。
巻き込まれた形になった移民のお友達の存在もいい。ロバートの所業ではなく本質を見抜いた優しい心の持ち主。

退院したテリー。彼女だけは何も知らない。陽の当たる場所へ送り出した後、ロバートは読書のほかにルーティンが増えた。
法で解決できない被害者のために、生きる道を選んだのだ。

今年はトム・クルーズの良作「アウトロー」の続編も公開されるし、このイコライザーも続編が作られるという。
「世界」はアメコミヒーローを求めるのだろうが、「世間」はひっそり戦う必殺仕置人を欲している。本当に続編が楽しみ。


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300 帝国の進撃 [アクション・アドベンチャー]

満足度★65点

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■「アイ・アム・スパルタ」の裏で繰り広げられられていたもう一つの戦い

あの革命的筋肉映画【300】の、続編というより同じ時系列での別の闘いを描いたCDのB面のような作品。
スパルタの精鋭たちは力尽きたが、エーゲ海ではギリシャ連合軍とペルシア帝国との戦いが行われていた。

今回の主役はアテナイの将軍、テミストクレス。
実はこの人が放った一本の矢が、スパルタやギリ シャを滅ぼしかねない、エーゲ海を揺るがすサラミス海戦のきっかけだった。
前ペルシア王の命を奪ったことで、クセルクセスは狂気に堕ちる。それを操る女傑アルテミシア。
怪しい魅力をぷんぷん振りまく彼女、実はギリシャ出身で自分を奴隷に貶めた祖国を恨んでい た。
物語はこの女傑アルテミシアと、テミストクレスとの頭脳戦と肉弾戦を軸に描かれる。

スローから急に倍速になる緩急をつけたかっこいいとしか言いようの無いアクションは健在。
重力を無視した動きをするも、きちんと武具の重みも感じるという凄技。
最近はこの手法も、様々なアクション映画で取り入れられているので見慣れてしまった感覚はあるけれど、300ら当時のグラフィックノベルの映画がこのスタイルを確立したと思う。
好みがわかれそうな、無駄に脳天かち割り血飛沫ビチャー!系ですが、当時はその斬新な描写に、コーラとペプシを混ぜたようなかっとんだ興奮を覚えたものだ。

今回は海戦が主なので、剣技を凝らした戦いはあまりないけれど、その代わり船から船へ飛び移るダイナミックさ、船上の戦士らからググッと下がって船内の漕ぎ手の必至の形相へカメラがパンするなど、ジェットコースターのような上下の動きを感じられ目まぐるしく目が離せない。
馬が甲板を跳躍するその美しさは、最早アート。
アルテミシアに月の女神アルテミスを重ねたのか、暗闇に浮かぶ異様な大きさの月も、美しく妖しくペルシャの異様な恐ろしさを誇張する。
あと特筆すべきは、笑ってしまうほどの激しいSEX(という名の戦い)のエヴァ・グリーンのおっぱいポロリ。
この方、脱ぎっプリがよいです ね。やはりフランス人ですね。

エヴァ扮するアルテミシア、史実では現在のトルコの南西部にあった「ハリカルナッソス」の女王だったんですね。
戦士としても有能で、ペルシア軍についていたけれどサラミス海戦には反対していて、クセルクセスもいったんはこの方の助言を聞き入れたといいます。
しかしクセルクセスの側近から疎まれていたアルテミシアの意見は黙殺され、彼女の危惧するとおりに戦局は進んでしまい、もはやこれまでと思った彼女は機を見て、ペルシャの一艘にどてっぱらに穴をあけて退散したという。

映画ではすべてが正反対に描かれ、アルテミシアは実際の彼女が受けた仕打ちの腹いせとばかり に、クセルクセスの側近を悉く失脚させ、首をはね、クセルクセスを意のままに操る(ちなみにペルシャの提督の一艘に突っ込んだのもアテナイ軍)。テミストクレスと絡ませた方が、映画的には面白いと思ったのだろう。
結局、そのあとの性交渉(この言葉ドンピシャすぎて笑える)はけっこう名場面になったのだから、この脚本は成功したといえるだろう。

ちなみに、アルテミシアに食われ気味の主役テミストクレスは、史実ではその強欲さと力を恐れら れ、アテナイから陶辺追放(国外追放)のあとペルシャに逃れる(笑) (結局その後、アテナイへ弓引くことを厭い、自死するが)

なんにせよ、前作から引き続き、王妃ゴルゴ役にレナ・へディ、クセルクセスに ロドリゴ・サントロ、スパルタの精鋭、アイスキュロス役にハンス・マシスンら同じ俳優がサブキャラを演 じてるのは嬉しい。
しかしロドリゴ、この体型とメイクをするのは大変だったろうになぁ…
スパルタ王亡き後、ゴルゴ王妃が颯爽と登場してアテナイを救うラストもかっこいい。
テミストクレス役のサリバン・ステイプルトンは、「LAギャングストーリー」を観たはずですが記憶に無い・・・実際この映画で初見の印象。
スパルタ王を演じたジェラルド・バトラーより細くて終始裸でいるのが寒そうに思えてしまうのですが、アテナイの頭脳派の役どころだからこのくらいでいいのかも。


L.A.ギャングストーリー [DVD]

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ミッション・イン・ポッシブル/ローグ・ネイション [アクション・アドベンチャー]

満足度★75点

ローグネイション.jpg

シリーズ最高傑作と言われているが、前作の【ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル】の方が、個人的に好み。
前作の方がスパイグッズが満載で、クレムリン潜入時の空間偽造システム(?)、ブリジュハリファの手袋など、ワクワクするギミックが沢山登場したし、冒頭のIMFの仲間ハナウェイの死や(そういえば、その時に使用したホイホイカプセルみたいなクッションもよかった)、実はハントとその妻を見張っていたというIMFのブレントの登場など、ドラマチックな要素がふんだんにあった。
敵が完全なアウェーの人間というのも、先が読めなくて面白かったかかも。

とはいえ、今回がつまらなかった訳ではない。
敵か味方かわからない女性スパイ・イルサとの複雑な攻防戦と、男女の性を越えたスパイ同士の「同志愛」と「職業にかける情熱」を逆手に取られ苦境に落ちる様には、ボンドとボンドガールには感じられない悲哀があった。
そしてIMFが解体されてもなお、すこーし頼もしくなったベンジーと、お馴染みルーサーらがハントを思う友情の話でもある。

しかしまさか冒頭で、あのスタント無しで話題の飛行機しがみつきアクションが登場するとはね。
勿体ないというか、贅沢。
ド派手なアクションは冒頭に持ってきて、全体を通せば肉弾戦が主だった。
まるまるイルサが主役の立ち回りもあり、今回は本当に彼女とハントの物語。
シリーズ通して、一般人の犠牲が一番少なかったんじゃない?(笑)
渋めがお好みの人にはいいかもしれない。特にラストの意趣返しは最高。
「俺たちがIMFだ」という台詞には身震いしたな。

まあ結局黒幕のシンジゲートが、MI6長官の独断による組織だったが彼の手を離れ暴走したというよくありそうな話で、それを知らずに女エージェントはMI6長官にいいように使われていたってよくある話。
これ実際にあったらイギリスの立場、外交的にヤバくない?(笑)

しかしよく世相を捉えているというか、撮影時には起きていなかったけど、最近現実に起きた事件が劇中に登場するとヒヤッとするわ。旅客機不明というのはマレーシアの事件とニアミスかもしれないけれど、化学工場を大爆発させたというシンジゲートの所業にはタイミングがよすぎて驚くね。資金提供したアリババグループ(中国)も真っ青じゃない?

日本の爆発騒ぎも、皆がのんびりしてるから大事(おおごと)になってないけど、本当は安保理可決させたいアメリカが、「日本もこんなにあぶないぜ」という自作自演かと当初は思った。陰謀論に偏りすぎか(笑)

ちょっと残念だったのは、折角ジェレミー・レナーが出てるのに、彼のアクションが殆どなかったこと!
アクションよりIMFの顔として重要なポジションではあったけれど。
でもまあ、5作目なのにこの面白さを保つのは凄いことだと思う。
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ルーシー [アクション・アドベンチャー]

満足度★65点

LUCY/ルーシー [Blu-ray]

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■攻殻機動隊を彷彿とさせるが・・・

期待値が高すぎたのか、クライマックスに近づくにつれ少し残念な気持ちに。
リュック・ベッソン作品にはアイデアには惹かれるものがあるのだけど、中身があまり練られてないと感じる。

構想10年かけた作品で、しかも様々な科学者にリサーチしたとのことなので、あれはあれでベッソンなりの思い描いた結末なのだと思うけど、私は肉体ありきで勝負してほしかった。

脳というものがいくら覚醒しようと、肉体という器自体をなくして、意思を持つ電気パルスのような存在にはならないと思う(機械などにつながれた状態での、脳情報のアウトプットなら話は別だが)。
というか素粒子レベルに分解されても意思を持つというのは、ちょっと荒唐無稽にすぎて、興ざめしてしまった。

脳のDNAに刻み込まれた「記憶」に全てアクセスできる(思い出すことができる)という事象は起こり得ると思う。
また思考の信号を読み取るテレパスのような能力とか、超人的な肉体の運動能力を駆使するとか、まだその範囲であれば納得はできる。

アベンジャーズのブラック・ウィドーよろしく、一見か弱い女性が悪者をバタバタと倒すという、胸踊るアクションを期待しすぎたか。十八番のカーチェイスはさすがの一言だが。

警官とルーシーの絡みも中途半端、ルーシーを理解する過程が薄く、観客を代弁するべくして登場した割には、感情移入に訴える描写が弱い。

「等身大の」若い女性が人類の起源を紐解く記憶を呼び覚ます…人類の起源ルーシーにたどり着く描写はミステリアス。
スカヨハが、アメコミでもない、オカルトでもない新たな「超人」の独特な神秘さを醸し出していただけに、なおさら惜しい。

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マッドマックス 怒りのデス・ロード [アクション・アドベンチャー]

★満足度85点

■シャーリズ・セロンの演技あってこそ

はっきりいって、期待していなかった。
過去のマッド・マックスがもたらした「世紀末」の世界観は、水や食べ物はどう補給してるのかとか、人間以外の動物の存在はどうなっているのかとか、荒唐無稽で突っ込みどころが多く、それ以降似たような世紀末観を呈示している映画を見るたびに、どこか醒めた目でみてしまう自分がいたからだ。
しかし、今回はそういう余計なことは吹っ飛んでしまった。
(全く戦闘に加担しない音楽隊や、ガソリンを口で挿入するマックスなど、楽しい突っ込みどころは多々あるが)

特筆すべきなのはシャーリズ・セロンの演技力。
演技が必要とはされないだろうと思える、こんな映画だからこそ、説得力が必要なのだなと思った。
脇腹を刺された状態でマックスを支えた、あの極限の表情が忘れられない。
ニュークス演じるホルトも、最後の台詞では顔つきがまるで違う。彼の末路は概ね予測できたが、それでも「俺を見ろ」という台詞は胸が熱くなった。

搾乳器に繋がれた太った女性、隔離された五人の妻、死亡したスプレンディトの腹から胎児を取り出すなど女性蔑視の描写も多いが、結局はフェロノサをして女性がこの世界を正気に戻す希望の一縷の望みとして描かれているのがいい。
闘いを挑む「鉄馬の女」たち、種を守ったまま死ぬ老婆の姿に涙した。

独裁者イモータン・ジョーが、逃亡に荷担した妻たちの教育係を殺さなかったのは、妻を取り戻したあとに必要だと思ったからなのか。
それを考えると、彼の弱点がわかるようではないか。女の私からみても、荒野にたたずむ五人の妻の姿は、この世の宝かと思った。

生きていることを実感したいために生きてる、そんな無秩序なエネルギーを発散させるかのように、疾走する圧倒的なカーチェイス。
CGを多用したアクション・シーンを見慣れた私たちは、どこかで本物のスリルを求めていたのかも。
エンジンの音、機械の軋み、アドレナリンを鼓舞する爆音音楽隊。
棒から飛びかかるウォーボーイズ、特攻隊さながらの手榴弾をくくりつけた鉄棒攻撃。

最高にエネルギーを疲弊する映画。
観るべき。


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ドライブ・アングリー [アクション・アドベンチャー]

★満足度50点

ドライブ・アングリー [Blu-ray]

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タランティーノ風のB級

B級になりきれているようで、目指しているのはA級なのかと疑いたくなる映画
すっかりB級臭が漂うニコラス・ケイジの親友役にデビット・モース
あんな良い俳優使っちゃだめでしょw
でもその彼とヒロインアンジェラ・バードのおかげで少し「みられる」映画になったのも事実。
ウィリアム・フィクナープリズン・ブレイクのFBI捜査官役を彷彿とさせる悪魔の使い手。

彼がくるくる横転するトラックの上で、指揮者のようにふるまうなど、「おっ」と思うかっこよいカットもちらほら。
悪魔崇拝のカルトとやらは70年代の残党か。
広大なアメリカ、あんなコミューンがまだありそうで怖い。

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アウトロー [アクション・アドベンチャー]

★満足度90点

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■現代風味のハードボイルド

アウトローが予想外に凄く面白いのはなぜか。
トム・クルーズだから、と気軽なポップコーンムービーだと鷹をくくっていたが、なんのその。
目を離せない緊張感に包まれた、れっきとしたハードボイルドだった。

まずストーリーの概略は――。
五人が遠距離から狙撃されるという、無差別殺人が起きた。
その容疑者ジェームズ・バーは、狙撃兵だった時代に、イランで複数人を狙撃殺害した過去をもつ(そのターゲットは、集団レイプしていた軍事産業の民間人だったが)。
証拠は残さないように入念に片付けられていたが、憲兵のジャックは彼にたどり着いた。
そしてバーは、今回は無罪を主張するため、過去に自分の罪を暴いた凄腕の元憲兵ジャック・リーチャーを呼ぶ。彼なら、自分の「無罪」を証明してくれるはずー。
バーの弁護士ヘレンに頼まれて、ジャックは不承不承ながらも一緒に調査に乗り出す。
そして次第に裏に黒幕がいることを突き止め――

と、ストーリー自体は書き出すと陳腐になってしまうのだが、演出がすこぶるよいのだ。
心拍数が聞こえてきそうな緊張感、銃弾の重みが自分を貫いていくかのような臨場感。
銃弾の一発一発に無駄がない。

前半は正統派サスペンスの様相を呈しながら、後半は荒野のガンマンよろしく一人で悪の巣窟に立ち向かっていくという、二部構成で緩急つけているのも面白い。

そして現実的な描写。
まずバーという人物の背景像に説得力がある。
イラクへ派遣されても、実戦は行われず、砂漠で訓練を繰り返すだけのフラストレーションが思考力を奪っていく。【ジャーヘッド】はそんな映画だった。そして集団レイプ。これは米女性看護婦が派遣されたイラクで、実際に被害にあった事件などを元にしていると思われる。
ジャーヘッドの土台があって、集団レイプの実話があって、バーにつながる。
映画は水面下で歴史をつむんでいる。

殺しに慣れていないチンピラは、血気にはやって遮二無二暴れるだけで的に当たらない。
リーチャーとヘレンは、簡単にはベッドインしない(笑。
そして黒幕は饒舌ではない。

通常は観客に説明する事を目的として、黒幕に自分の動機を話させることが多いが、アウトローでは余計なことは省略する。
そもそも敵であるリーチャーに、犯罪者が自分の事を話す必要も、裏切り者が釈明する必要もない。
そして、捕まってもすぐに保釈だと鷹をくくっていた犯人を、リーチャーはあっさりと殺してしまう。
真相は法廷で暴けないのなら、ここで成敗するほうがよい。
私たちも陳腐な動機や結末を知るよりも、その方がずっとすっきりする。
その潔さがいい。

現実的でないのは主役のジャックの存在だけ。メアドも携帯クレジットカードも持たない。
自己主張と情報収集と物欲に疲弊する現代社会において、そんな不安定な状況に耐えられる人間が果たして現代にいるのだろうか?

類稀な肉体能力と記憶力をもち、尚且つどこか母性本能をくすぐるチャーミングさ。
まさにトム・クルーズだから演じられる人物像だろう。
これがアル・パチーノやニコラス・ケイジなどだったら、ちょっと渋すぎるし孤独さが際立ちすぎるんだよね。
情報というくびきから放たれた新しい現代のヒーローが、今後どのような活躍をみせてくれるか楽しみだ。



>>俳優メモ

ロバート・デュバル
今回も、いい味だしてますね。主役があまりに孤独では寂しいので、こういうオブサーバー的な人物が登場すると楽しいです。

ロバート・デュバルblog.jpg

●ジェイ・コートニー
ダイ・ハード最新作でブルリーの息子役で登場している。
今回は非情で冷徹な殺し屋を演じているが、すごくかっこいい。

ジェイ・コートニーblog.jpg


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三銃士〜ダヴィンチの飛行船と王妃の首飾り [アクション・アドベンチャー]

★満足度55点

三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 3D&2Dブルーレイセット [Blu-ray]

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■荒唐無稽なオーパーツの登場で、三銃士の意味が薄れた

ダ・ヴィンチの残した設計図の飛行船がもし実現できたらという着想があったのかもしれないが、一船だけならまだしも大挙して来るとなんだかなぁ。

イタリアが持っていたのなら、何故イタリアが作っていなかったのか不明だし、それをイギリスが作れてしまったのは「進んでいるから」とだけでは片付けられまいか。

ガイ版シャーロックといい、最近の時代物の再映画化は、少しアクションが派手すぎて、時代性が台無しに。

完全に三銃士の、銃士としての腕は全く関係なくなってしまった。
冒頭で各々の個人技が紹介される程度。
広場でのリシュリューの護衛どもとの大立ち振舞いは、あまり本線には関係がない。
メインはあくまで、飛行船(それもカタキであるバッキンガムが作成したもの)。
彼らは完全に添え物と化してしまった。

とはいえ、華美だけど繊細な衣装、宮殿内部のデザインは溜め息が出るほど美しく、美術スタッフのこだわりは感じられる。
ロケ地が気になりました。
フランス国王ルイ14世の住まう宮殿はベルサイユ…より、シェーンブルン宮殿に似ていますね。
車回しの遠景はベルサイユっぽいけど。
ロケ許可が降りず、別の場所の合成だろうか。中はベルサイユかルーブルのような。
三銃士が住まう屋敷周辺は、きっとサン・マリノ。

本題に戻るが、オーランド・ブルームもミラ・ジョボビッチも出演してるが、主役らの三銃士とダルタニアンが地味。
特に今回のダルタニアンの生意気ぶりには閉口。ちっとも好きになれなかった。
インモータルズ -神々の戦い】にゼウス役で出ていたルーク・エヴァンスも、最初はおっと思ったが…かっこいいのだけど求心力はない。
ミラは、【バイオハザード】のアリスがただ単に中世にきた感じ。監督の旦那がミラに時間を割きすぎて、主役は三銃士らではなくて恰もミレディのようになってしまった。

首飾り作戦が成功したとしても、それごときで国王がベタぼれしている王妃の言い分を無視して戦争おっ始めるとも思えない。
完全にB級娯楽作品ですね。

オーランドは、ハンサムがスターになれる訳ではない、いい例だなと。
ブルース・ウィリスやニコラス・ケイジを見ると、スターは顔じゃないんだなぁとつくづく思います。
次回作に繋げようとしてはいるのだろうが、やめたほうがいいだろうな。

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007 スカイフォール [アクション・アドベンチャー]

★満足度70点

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↑渋い。渋すぎる

■ボンドとMI6の終着と再生

アデルの歌とオープニングのデザインが秀逸すぎて、期待しすぎてしまったのかもしれない。
確かにボンドは憂いを帯びてセクシーで、より人間的だったとは思うが、元工作員の復讐劇という設定の陳腐さと、犯人のもたらす被害が大スケールすぎて少し辟易してしまった(ピアーズ・ブロスナンの【
ダイ・アナザー・デイ】よりはいい)。
スカイフォールの美しい屋敷を、「Mを殺すな」といいつつ、めったやたらに爆破するシルヴァ、逃走用で対ボンドではなかったにしろ、効果的とは思えない地下鉄爆破。
前半のバイクアクションや市場での戦い、また上海カジノでのイグアナを交えたファイトシーンは話の流れに自然で面白いのだが、後半はやや一つ一つが独立して雑ではなかったか。

とはいえ、これはボンドとMI6の一時代の終わりと再生をイメージする映画である。
スカイフォールが、ボンドと疑似親子ともいえるMとのセンチメンタルな関係の終わりを意味するのと同時に、MI6も新たなMと共に歩み出すことになる。
その点で、スカイフォールの徹底的な破壊は、物語を俯瞰してみるとボンドにとって必要な措置だったのかもしれない。

敵対するシルヴァはM統治下の膿であり、失敗でもある。
自分の暴走ゆえにMに見放されそれを恨むというのはプロとして失格。
Mに裏切られた憎しみと共に見返りが欲しくてたまらない、いわばマザコンで、Mに信頼を得て自分に辿り着いたボンドが羨ましく、また仲間にしたくもあり、複雑というより稚拙な男のように私は思う。
それなのに、ゲイのような振る舞いでボンドに冷や汗をかかせるなど、単純造詣になりそうな人物を為体の知れない男に変えるハビエルの演技はうまい。
ここでボンドに長口上をふるったシルヴァの例え話は、この物語を象徴した内容でもある。

川に落ちた後は記憶喪失になったのかと勘ぐったが、酒と女を楽しみながらMI6に戻るか逡巡していただけだったのは些か拍子抜け。しかし、Mの無情な命令ゆえ命を落としそうになったボンドが、使命感に駆られてMI6に戻るくだりは、これもシルヴァとの対比と言われればそうなのだと思う。

全編通してひときわ印象深いのが軍艦島をモデルにしたシルヴァの本拠地。
寂寥としつつも古代遺跡のような圧倒的な存在感と、繁栄していた人間たちの息吹の亡霊をそこかしこに感じられるような奇妙さ。飾り立てられてない直線的な近代建築は、暖かみは一切無く、時代も時間も曖昧になる。まさにシルヴァにうってつけだった。
島内ロケは安全性から見送られたというが、今度から、モデル地として人気になるかもしれない。

http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2012/10/31100004008352.shtml

ミスターQとマネーペニーを得て、今後のクレイグ版ボンドはどう飛躍するのだろうか。
今後が楽しみだ。

セヴリン.jpg

↑それにしてもセヴリンの扱いは酷くなかったか。歴代ボンドガールの中でも早すぎる退場ではないかと思う。
ボンドも夢みさせるだけ見させておいて、残酷だなぁ…


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エクスペンダブルス [アクション・アドベンチャー]

★満足度55点

エクスペンダブルズ (期間限定価格版) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
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アクションシーンに飽きる

スタローン、ドルフ・ラングレン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ブルリー、シュワちゃんにミッキー・ローク!
懐かしいメンバーが勢揃いで、映画ファンにとっては嬉しい限りなのだけど、ちょっと中身が無さすぎた。

緊張感のない、ドカンドカンと激しい爆破シーンも嫌いではないけど、それがずっと続いたのが残念。

皆さんお年を召して切れのある動きができないからか、カット割りが細かくて誤魔化してる感じ?
顔を識別する暇がないので、動きで判別てるのはジェット・リーくらい。
彼がいなかったら、より冗長したアクションシーンになっていたと思う。

ブルースウィリス&アーノルド・シュワルウツェネッガーが特別出演。
互いの私生活を揶揄したやりとりしてニヤリとさせる。
シュワは、まさか二作目にも登場すると思わなかったなぁ。
マリア・シュライバーと別れて、映画に復帰するのか?久々の銀幕に少し動きが固い気がして、ほほえましい。
きっと、企画脚本・監督もできるスタローンに、仕事が激減しているベテランアクションスターの面々は感謝しているでしょう。

ドルフ・ラングレン
は、やっぱ敵になるのー?と思ったら、懲らしめられただけでしたね。
(しかしでかいな、この人…)
それよりも、【暴走機関車】のエリック・ロバーツがお久しぶり。

ミッキー・ロークの猪臥銀が効いてるので、おまけで+5点。

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